シックハウス症候群
シックハウス症候群とは
「室内の空気が汚染されることによって引き起こされる様々な健康障害の総称」のことです。
こんな症状が出れば要注意です。
①室内にいるより屋外にいるほうが気分が良い
②キャンプ・旅行に出ると体調が良くなる
③花粉症・ぜんそく・湿疹・頭痛・疲労感・関節痛・イライラなどの症状が家を出て数時間から数日で消える。
家に帰ると数分から数時間で症状が出る。
④室内で長時間過ごす冬に様々な症状が出る。
シックハウス症候群の原因物質、ホルムアルデヒドとは?
ホルムアルデヒドは断熱発泡塗料・接着剤・建材・合板・木質系ボード・カーペット・タバコの煙など、様々なものから発散しており、中でも建材に使用される塗料や接着剤に含まれているものが問題となっています。
また、安価な家具(イタリア製のアンティーク調のもの等)にもホルムアルデヒドの入った塗料や接着剤等が使われており、気を付けなければなりません。
ホルムアルデヒドが人体に与える影響
塗料や接着剤に使われているホルムアルデヒドの量は人体に影響がない濃度にまで薄められています。しかし、ホルムアルデヒド入りの接着剤や塗料がたくさん使われた家に住み続ければ影響を受ける人も多いのです。
1990年代後半に問題となった「シックハウス症候群」はこのホルムアルデヒドが原因です。そのため2003年にホルムアルデヒドを使った塗料や接着剤、防腐剤の使用は法律によって規制されました。
ホルムアルデヒドの特徴は気化しやすいことです。空気中に0.8ppm(濃度)のホルムアルデヒドが混じると刺激臭を感じます。また一度に大量に吸い込めば、呼吸困難や肺腑種(はいふしゅ)が発症することもあるのです。
アレルギーの方はより感じやすいかもしれません。
ホルムアルデヒドの対策⇒「F☆☆☆☆等級」の建材を選ぶこと
シックハウス症候群を避けるため、建築基準法ではホルムアルデヒドを発散する建材などの使用が制限されています。一定の基準に達した合板・壁紙・接着剤などがJIS(日本工業規格)、JAS(日本農林規格)によりF☆☆☆☆等級」に認定され、商品に表示されていて、この「F☆☆☆☆等級」の建材や内装材だけが使用量を制限されません。
最近ではホームセンターなどでも「F☆☆☆☆等級」の建材なども売られています。ただし、「F☆☆☆☆等級」以外のものも売られていることもあるので気を付けたいところです。
「イノスの家」の建築資材はイノス指定代理店から納品されますので有害な資材を使う事はありません!
また、建築基準法ではホルムアルデヒドが室内に留まらない様に換気設備を設置することが義務付けられています。24時間換気である程度緩和することができます。
24時間換気システムの義務化
住宅の気密性が高まったことに伴い、新築住宅でシックハウス症候群が発生しやすくなったため、2003年(平成15年)7月の改正建築基準法の施行で居室に使用できる建材・塗料の規制や24時間換気システムの設置が義務付けられました。
今の家は自然換気ができません。アルミサッシなどの登場で家の気密性が高まったことに加え、ガスストーブや石油ファンヒーターのような室内に排気する開放型暖房器が普及し、室内排気の重要性が高まり、義務化なりました。
家には気密が必要
気密とは「息苦しい家を作る」という意味合いではありません。空気の移動を制御することは、家づくりにはとても大切なことです。
きれいな空気だけ屋内に取り入れ、さらに屋内の空気を計画的に換気をするためには住宅を高気密化せざるを得ない状況なのです。
と言いましても、現在の新築住宅は、どの工法で建てても防湿防水シートに覆われています。簡単に言いますと、家がビニールに覆われている状態ですので自然換気は望めません。
・・・だから換気が必要になってくるわけです^^
換気
換気が不足している室内はどうしてもシックハウス症候群の原因となる物質で空気が汚れやすくなります。
しかし、しっかりと換気することで室内の化学物質濃度を下げ、ダニやカビを排除し、結露を防いでくれるのです。
換気は即効性があって、誰にでも簡単にできるシックハウス症候群対策です。
換気方式には、窓を開けて換気する「自然換気」と、換気扇などを使って換気する「機械換気」があります。
換気の種類
①自然換気のコツ
・大きく一か所の窓を開けるよりも対角線上になるように二か所の窓を開けるほうがよく換気できる。
(空気が通り抜ける)
・空気の出口となるほうの窓を全開にし、入り口となる法の窓を15cmくらい開けると空気の流れがよくなる。
風にスピードがついて空気が掻き混ざる)
・空気の流れの邪魔にならないように家具を配置する。
・空気が流れにくくよどんでしまう場所がある場合は扇風機なども使う。
・晴れた日の湿度の低い時間帯(春・夏:12~16時、秋・冬:12~14時)に行うと室内の湿気が取れる。
②機械換気のコツ
・換気扇を回すときは、必ず窓を開けて空気の入り口(給気)を確保する。
(給気が不足しているといくら強く換気扇を回しても効きません)
・空気の入り口(給気)は、なるべく換気扇から離れているほうがより効果的に換気が行える。
・換気扇を回す場合、給気窓は全開にするよりも15cmくらい開けるほうが空気の流れがよくなる。
・給気用の小窓や給気口を家具などでふさがないようにする。